琴林碑(皆川淇園撰文)

香川の河川

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香川県さぬき市津田町津田

東讃津田村の人で安芸栄柱という人がその子の栄尚というのを自分のもとへよこした。栄尚は自分にこんなことを尋ねた。驪の姫も普の国へ行ったからこそ美姫と称せられたのでしょう。また、西施は苧羅にいては美人の名は得られなかったでしょうと。自分はそうばかりとはいえない。驪は苧羅にあっても美人は美人だというと栄尚は、もしも美玉があってこれを普通の玉に比べた時、その厚さが倍もあれは連城の価を得ることができないでしょうかといった。自分はそらそうだ、厚さが倍になれば値も倍になるのが当然だ、なぜそんなことをいうのかといったところ、栄尚は、いや実は私の村の南方に八幡神社があるのですが、その東に長さ三里も続いた松原があるのです。前は海に臨んでその松の数は無慮数千株、どれもこれも皆珍しい形をしていて、おまけに白砂緑陰、それこそどんな絵もかなわないほどでございます。清風がこれに入れば琴を奏でるのにも似ています。それで琴林という名が付いています。あの播州の舞子の浜は都からの往還に当たっているからこそその名が特にあらわれているのでしょう。私の方の琴林は、その地がへんぴな所にあるから、その景色は舞子の浜に優れていても、他の人のほめたたえるところとはなっておりません、ちょうど、美玉がその厚さ倍しても普通の玉に負け、驪の姫や西施が田舎におるからこそ絶世の美人ともいわれないのと同じでないでしょうか。(後略・看板引用)

琴林碑(皆川淇園撰文)

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